2024/05/11
外壁塗装は、高額な工事費用が発生してしまうため、自治体や国からの補助を受けて工事をすることが一般的です。その方法として「助成金」を活用したいという方がいます。
今回のお役立ちコラムでは「外壁塗装に活用できる助成金はあるのか」というポイントについて考えていきたいと思います。
しっかりと理解した上で外壁塗装に臨みましょう。
そもそも外壁塗装に活用できる「助成金は存在しない」
多くの方が勘違いしているのですが、助成金で外壁塗装はできません。
一般的な認識では「助成金は簡単に受け取れる」という感じが強いのですが、残念ながら外壁塗装を対象とした助成金は発令されないのです。
それは、助成金という制度の本質が影響しています。
助成金と補助金の性質の違い
助成金では外壁塗装はできないとお伝えしましたが、自治体や国が補助してくれるのは事実です。
そして、その際に活用できるのが「補助金」という制度になります。つまり、外壁塗装では「補助金」が活用できるということです。
この「助成金」と「補助金」の違いについてしっかりと理解しておきましょう。
●●助成金とは
助成金とは、労働環境の改善のために活用される制度のことで、管理しているのは「厚生労働省」です。
・雇用促進
・能力開発
・労働環境整備
これらの改善を図るためにサポートするための資金になります。
財源となっているのは「雇用保険料」であり、返済の必要もありません。適用対象に該当する方であれば誰にでも受け取ることが可能であり、所定の手続きを踏むことで一定額のサポートを受けることができます。
助成金で受け取ることができる金額は、会社の規模によって差があります。例えば、個人事業主や従業員50人以下の小規模事業者の場合、助成金額が100万円と定められている制度があったとします。
同じ制度であったとしても、従業員数50人以上の中小企業では助成金額が200万円に引き上げられるというような違いが出てくるのです。
そもそも納めている雇用保険料にも差があるので、一律で金額が定められてしまうと環境改善ができないという現実があるのです。
そのため、会社の規模で金額が変わってくるわけです。また、従業員数が1000人規模の大企業の場合、助成対象とならないというような線引きもされているため、不要な場所へのばらまきにもしっかりと規制がかかっています。
助成金が「適用条件を満たしたすべての事業者」を対象としていることから、受給者が非常に多くなることがわかります。
そのため、助成金額は決して大規模な改善が見込めるだけの財源にはならず、一時凌ぎができる程度の少額受給となることが一般的です。
●●補助金とは
補助金を管理しているのは「経済産業省」や「中小企業庁」です。
新規事業のバックアップや地域振興、公益性につながるような事業の促進を目的としており、外壁塗装は「地域振興」の観点から補助対象となるケースがあるのです。
補助対象となるものも多岐にわたるため、多くの「多額の負担が発生する」ことが対象にされています。しかも、補助金額は助成金よりも圧倒的に高額です。
数百万円から数億円という金額まで補助されるので、大幅な環境改善が見込めます。
しかし、財源となっているのはこちらも雇用保険料とされており、根本的な財源に違いはありません。では、なぜここまで金額に差があるのでしょうか。
それは「採択条件の違い」によるものです。
助成金の場合、条件を満たすすべての方が受給対象者になるのに対し、補助金は「厳しい審査」を突破した方だけが受給できるというシステムになっています。
外壁塗装で補助金を活用した場合を例に考えてみましょう。
外壁塗装で補助金を活用する場合、7つのステップが必要になります。
1.見積りをとる
2.適用できる補助金を調べる
3.工事前申請
4.審査結果待ち
5.審査通過後に工事開始
6.作業実績報告書や請求書の提出
7.着金
簡単な流れとしては以上の7ステップです。他にも完了検査や中間検査が入る場合もあるため、活用する補助金によって多少工程が前後することはあります。
重要なのはステップ4までの流れです。補助金というのは「採択されなければ受給できない」ため、審査結果次第で工事負担を軽減できるかどうかが決まります。
先着順の制度であれば、早期申請すれば採択される可能性が高いのですが、抽選の場合は1番に申請した方も最後に申請した方も同じように結果を待たなければなりません。
最悪なケースでは、最初に申請した方が落選し、最後に申請した方が当選するというケースも考えられるということです。
さらに、活用できる補助金制度がなければ、そもそも補助を受けることができません。
これは各自治体によって異なるため、隣の市では補助金活用ができるにも関わらず、自分は別の市に住んでいるから制度がないという場合もあるということを覚えておきましょう。
費用を抑えて外壁塗装をする方法
実際に外壁塗装をする際、自己負担を少なくするための方法をご紹介します。ポイントを押さえて資金調達することで、持ち出しを少なくすることができるはずです。
●●「外壁塗装が補助対象」となる補助金を活用する
外壁塗装がしっかりと対象の範囲内になっている補助金制度を活用しましょう。機能性アップが見込まれる補助制度であれば、外壁塗装までカバーしているケースは非常に高いです。
・耐震性アップ
・省エネ
・断熱性アップ
これらを対象としている補助金制度は、工事内容に外壁塗装を含む場合があります。もし、対象外になっている場合は「外壁塗装以外の工事」のように限定的な表現が入っています。
外壁塗装は含まないという明確な表現がない場合、基本的には補助の対象とされることを覚えておきましょう。
●●「リフォームを対象」とする補助金を活用して資金を残す
外壁塗装を対象とする補助金制度がなかった場合、別の工事を全額カバーしてくれるような補助金制度を活用して、資金を浮かせることで外壁塗装の費用に充てるという方法があります。
例えば「住宅省エネ2024キャンペーン」の「先進的窓リノベ」を活用した場合、建物全体の窓を最新の断熱素材のものに変更することができます。
ここで100万円程度の資金が浮いた場合、外壁塗装に充てる費用が用意できたことになるわけです。
外壁塗装に実費が伴うことにはなるのですが、本来であれば窓のリノベーションでも100万円がかかっていたはずと考えれば、片方の工事が無料でできたと思うこともできます。
●●自然災害に対する火災保険を受給する
自然災害で発生した建物の不具合には、火災保険を受け取ることができます。
多くの方が勘違いしていることですが、火災保険で受け取った保険金は「特定の工事をしなくても受け取れる」のです。
補助金等とは違い、すでに保険金を納めている補償を受けただけなので、この資金で食事をしても旅行に行っても問題はありません。
ただし、工事をしなければ「問題は放置されたまま」ということも理解しておかなければなりません。
例えば、雨樋の破損に対する保険金や、屋根材が破損していることに対する保険金を300万円受け取ったとしましょう。
この資金で外壁塗装を完了し、屋根材も部分差し替えで対処すれば、持ち出し資金ゼロで工事が完了したことになります。
雨樋は放置の形ですが、屋根工事と外壁工事に比べて、雨樋の修理は費用的にも安く終わらせられるため、負担金は確実に小さくなるでしょう。
このように、うまくやりくりするというのも一つの方法です。
お得に外壁塗装ができないかご検討しているならベストホームにご相談ください!
外壁塗装の費用を捻出するのは、決して簡単なことではありません。
塗装業者が用意しているプラン内に収まれば良いですが、プラン自体がギリギリで組まれていることもあり、若干大きな建物だった場合にはプラン通りには工事ができないことがほとんどです。
どうにかして外壁塗装を安く押さえられないかとお悩みの際には、ベストホームまでご相談ください。今できる最良の方法を一緒に見つけさせていただきます。
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この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。