2023/08/20
外壁だけでなく、キッチンや浴室といった水回りの目地にゴムのようなものが埋まっているのを目にしたことはあるでしょうか?
これは「コーキング」と呼ばれ、目地や隙間に埋めることで防水性や気密性を高めてくれます。
外壁の耐久性や美観性を保つ上でもコーキングはとても重要な役割をしているため、定期的なメンテナンスが大切になってきます。
今回はコーキングについてのご説明と一緒に、劣化症状や補修方法についても触れていきます!
コーキングとは
コーキングとは外壁と外壁の充填されている材料で、クッションのような役割を持っています。
シーリングとも呼ばれ、サイディング外壁には必ず存在します。
コーキングには「可塑剤」と呼ばれる弾力性のある成分が含まれており、以下のような役割を果たしています。
- 雨水などの侵入を防ぐ
外壁同士の隙間をコーキングで埋めることにより、建物内部への水の侵入を防ぎます。
そのためコーキングが劣化しひび割れなどが生じると、水の侵入を許してしまい雨漏りなどの
原因に繋がる恐れがあります。
- 揺れによる負荷を緩和する
外壁同士の隙間に充填されることで、地震などによる揺れの負担や熱膨張による動きを緩和するといった
役割も果たしています。
コーキングが劣化するとどうなる?
可塑剤の寿命は大体5~10年とされており、それに伴ってコーキングも傷みはじめます。
前述しましたが、コーキングが劣化しひび割れが発生すると防水性や耐久性の機能が失われ、
外壁自体を雨や揺れから守れなくなり、雨漏りの原因に繋がるなど外壁の劣化を速めてしまいます。
お住まいのメンテナンスの際には屋根や外壁だけでなく、コーキングの状態にも注意することがとても重要です。
●●主な劣化症状
- 肉やせ
可塑剤が表面に溶け出し、コーキングの厚みが減少します。
コーキング材の寿命だけでなく、外壁に注入するコーキングの量が少なすぎることが原因で起きることもあります。
- ひび割れ
コーキングの真ん中に細かなひび割れが入っている状態です。
風雨や紫外線を浴び続けることにより可塑剤が浮き出てくると、コーキングが固くなって割れが生じてきます。
- 欠落・剥離
欠落とは文字通りコーキングが取れてしまった状態のことです。
一方剥離とは、ボードやタイル等との間にすき間ができていしまう状態です。
これらはひび割れがさらに分断されることで引き起ります。
- ブリード(汚染)現象
シーリング材を柔らかくする添加剤が表面ににじみ出て、大気中のホコリや油分がつくことによって黒ずんでいく現象です。
身近なものでは輪ゴムが挙げられ、輪ゴムを放置していると粘ついて、あたりのほこりにまみれるのと同じ原理です。
劣化症状が見られたら早めの補修を!
上記のような劣化症状が見られた場合、放置してしまうと外壁の早期劣化に繋がってしまうため、
早めの補修が必要になってきます。
コーキングの補修方法は主に2種類です。
●●コーキングの補修方法
- 打替え
打替えとは、既存のコーキングを完全に取り除いてから新しいコーキング材を充填することです。
古いコーキングを全て撤去するため費用はかかりますが、外壁の防水性をしっかり確保できます。
コーキングが劣化しているときの補修方法としては、この打替えが基本となります。
- 増し打ち
増し打ちとは、既存のコーキングの上から新しいコーキング材を充填することです。
窓などの形状によっては既存のコーキングを取り除けなかったり、無理に取り除こうとすると
外壁を傷つける恐れがあるため、増し打ちが適切な場合もあります。
最後に
外壁の塗り替えをする際は、一緒にコーキングの補修工事をおすすめいたします。
高い場所のコーキング補修になると足場が必要になってくるため、塗装と同じタイミングで行ってしまうほうが
足場代を1回にまとめられ経済的です。
コーキングの状態を良好に保つことは、お住まいの状態を保つ事にも直結します。
定期的な点検で劣化症状を見逃さず早めの対応ができますので、メンテナンスの際はお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
代表取締役 戸髙