2024/01/13
2023年度に続き、2024年度も窓の断熱リフォームに特化した補助金制度である「先進的窓リノベ事業」の実施が決定しています。
2023年に大きな注目を集め、その補助額の多さが話題となりましたが、今年度はさらに予算が拡充されるようです。
高い確率で補助金をもらうためには早めの準備が必要です。
今回は先進的窓リノベ2024事業の概要や注意点についてご説明いたします。
「先進的窓リノベ2024事業」の概要
「先進的窓リノベ2024事業」は、正式名称を「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」と言います。
既存住宅の窓における断熱改修を促進し、家全体の断熱性、ひいては省エネ性を促進させることがこの事業の目的です。
年数の経った住宅は窓からのエネルギー損失が顕著なため、窓の高性能化を進めることで省エネ化が期待できます。
また断熱性を高めることで、室内の暖かい空気を逃しにくく室外の冷たい空気を室内に伝わりにくくできます。
そうすることで結露防止にもつながり、ダニやカビの発生を防いでくれます。
電気代やガス代の高騰に対しての対応策という側面もあるため、上手く活用したい事業内容と言えます。
●●交付の対象となる住宅
「窓リノベ2024」は自己保有の住宅やマンションだけでなく、所有している賃貸物件でも申請が可能です。
また個人だけでなくマンションの管理組合の名義での申請も可能となっており、マンション全体での断熱化でも補助金を受け取ることができます。
●●補助の対象となる工事
①既存住宅における内窓設置
②既存住宅における外窓交換
③既存住宅における外窓のガラス交換
④既存住宅における玄関ドア交換(①~③いずれかと同時工事の場合に限る)
ちなみに条件として、設置する窓は「熱貫流率」が1.9W/㎡・k以下となる改修工事を行う必要があります。
つまり一定の断熱性を保持した高性能な窓を取り付ける必要があるのです。
●●受け取れる補助金
2023年度と同様に「1戸あたりの上限補助額=200万円」とされています。
施工した窓の改修方法、断熱性能、サイズによって1箇所当たりの補助額が定められており、その合算が支給されます。
2023年度の先進的窓リノベ事業と異なるのは、窓断熱リフォームと同時に行った場合に限り、ドアの断熱改修も補助の対象となる点です。
そのため、より家のトータル的な断熱性能を見直せるようになりました。
申請要件について
2023年12月時点では、2024年3月下旬より交付申請受付が開始される予定となっています。
政府の発表によると先進的窓リノベ2024事業の対象は「2023年11月2日以降に対象工事に着手し、2024年12月31日までに工事が完了するもの」としています。
つまり交付申請期間前に工事をしたものも支給対象となるのです。
その他の要件は以下のとおりです。
【対象工事期間】
2023年11月2日以降に対象工事に着手し、2024年12月31日までに工事が完了するもの
【主な対象要件】
①先進的窓リノベ2024事業者に登録された事業者に工事を依頼すること
②工事請負契約後かつ対象工事期間中に工事をすること
③事務局に対象製品として登録された材料を用いること
④申請者が「住宅を所有する個人やその家族」「賃貸住宅を所有する個人もしくは法人」「住宅の賃借人」「集合住宅等の管理組合」のいずれかであること
⑤対象住宅が既存住宅であること
⑥補助金額が5万円以上になること
●●振り込みは完工から3~4か月後
窓リノベ2024の補助金は事後申請タイプのため、施工後に必要書類を事務局に提出します。
この審査にまず1~2か月ほどかかります。
その後に補助金が国からリフォーム業者へと振り込まれ、業者を経由して施主様はお金を受け取ることになります。
このような流れを考えると、補助金を受け取るまでには完工から3~4カ月はかかると思われます。
申請前に知っておくべきポイント
先進的窓リノベ事業は多くの方が注目している補助事業のため、申請受付が開始されると申し込みが殺到する恐れがあります。
そのため確実に補助金を受け取りたい方は、早めに準備をしておくことをおすすめします。
●●登録事業者でないと申請できない
申請要件についての章で前述しましたが、補助金をもらうには「登録事業者」に工事を依頼する必要があります。
なぜなら補助申請はリフォーム会社による代理申請が基本だからです。
そのため補助金を確実に受け取りたい場合は、その会社が登録を済ませているかどうかを契約前に確認しておくことが必要です。
●●ドアのみの工事は対象外
前述したように2024年度から玄関ドア・勝手口ドアなどの断熱改修も補助の対象となりましたが、あくまでもメインとなる対象は「窓」であるため、
ドアの取替えだけでは申請することができません。
また断熱性があると認められているドアに取り替えなければならないため、故障によるドア取替えや部品の取替えも対象外となります。
●●受付申請予約をするのがおすすめ
昨年度と同様に、今年度も完工を待たずに交付申請ができる「受付申請予約」を利用できます。
受付申請予約とは、着工から交付申請(完工)までの期間に予算を確保するための仕組みです。
「工事発注したもののサッシの納期がかかる」「工事が混み合ってなかなか作業日が決まらない」という場合の救済措置として設けられています。
交付申請受付時期である2024年3月下旬より、随時受付申請予約が可能となっています。
ただし、予約提出後3カ月以内かつ交付申請期間内に補助金申請をしないと無効になってしまうため注意が必要です。
●●申請開始後は工事が混み合う
昨年度の傾向から、交付申請開始後は受付が大変混み合うことが予想されます。
また申請開始後に工事を発注する方が多いため、サッシメーカーの納期や施工会社のスケジュールを待つ可能性もあります。
そのため確実に補助金を受け取りたい方は、早めの段階で施工会社へ相談し準備を進めておくことをおすすめします。
●●申請期限を待たずに受付終了になる可能性もある
2023年12月時点では、交付期間を「2024年3月下旬~遅くとも2024年12月31日(予定)」としています。
ただし予算がなくなり次第事業は終了となるため、「まだ期間に余裕がある」と思っているうちに申請受付が終了となってしまう可能性があります。
また交付申請には工事が完了していることが条件で、タイミングによっては施工会社へ発注してからサッシ納品から取付完了まで2カ月以上かかるケースもあるため、申請予約をしていても予算確保の期間を過ぎれば申請が取り消されてしまいます。
工事を検討中の方は、公式サイトから予算の執行状況(予算に対する補助金申請額の割合)が公表されるため、随時確認を行うことをおすすめします。
最後に
今回は先進的窓リノベ2024事業の概要について簡単にご説明させていただきました。
より詳しい補助額などの内容は公式サイトからご確認できますので、ご参考にされてみて下さい。
高性能なサッシによって断熱性を高め結露を防止することで、より快適な住環境を作ることができます。
また家の中の温度差が引き起こすヒートショックといった健康リスクを下げることもできます。
大変お得な事業ですので、ぜひこの機会にご活用を検討されてみてはいかがでしょうか。
合わせてチェック
先進的窓リノベ2024事業のより詳しい概要は下記の公式サイトからご確認いただけます。
▶▶【公式サイト】先進的窓リノベ2024事業
この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
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