【外壁塗装】外壁仕上げの定番!「スタッコ」の基礎知識

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スタッコとは塗り壁の種類のひとつで、リシン、吹き付けタイル等と並んで定番の外壁仕上げ材です。
多くの凹凸とランダムな模様を持つスタッコは高級感を出す仕上げ方法としても知られていますが、その高級感を維持するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
お住まいの外観を美しく長持ちさせるためにも、今回はスタッコ仕上げ外壁の特徴や、劣化の症状、外壁塗装時の注意点についてご説明いたします。

目次

 

スタッコ仕上げとは

スタッコは昔からある建築材料のひとつで、主に建物の外壁や内装の仕上げ材として使われてきました。
現在でもその施工費用の安さや安定した耐久性から、多くの住宅の外装仕上げ材として活躍しています。

スタッコは外壁の定番仕上げ材



スタッコは化粧漆喰とも呼ばれ、セメント・砂・石灰・水を混ぜて作る素材です。
顔料を加えて色を調節することもでき、近年では強度を高めるためにガラス繊維やアクリルを混ぜたものや、意匠性を出すために人工大理石を混ぜたものなども登場しています。
また外装を守る素材として相応しい耐久性も備えており、施工費用も手頃で耐用年数は約10年と安定している素材です。
そのため、サイディングボードやガルバリウム鋼板など様々な外装材が登場した今でも、外壁仕上げの定番素材として重宝されています。

オーソドックスな塗り壁の一種



外壁の仕上げ方法には「湿式工法」「乾式工法」の2種類があり、このうちスタッコなどの仕上げ塗材を使うものは湿式工法に分類されます。
ちなみにサイディングボードなどのパネルを張って仕上げるものは、乾式工法になります。

体表的な塗り壁としては、主に吹き付けタイル、リシン、そして今回ご紹介するスタッコの3種類があります。

吹付けタイル リシン スタッコ
不規則なパターンの凹凸を持ち、
タイルのようにつるつるした質感をもつ
表面に沢山の粒を吹き付けたような
見た目をしている
ざらざらしているがリシン仕上げよりも
凹凸が多く立体感がある

●スタッコ仕上げは意匠性が高い

他の工法よりも凹凸の隆起が激しく厚みを持つスタッコは、外壁に使うことで重厚感のある外観を演出することができます。
その意匠性の高さは、これまでに世界中の歴史的な建築物や壁画の装飾にも使われてきたほどです。

スタッコ仕上げの工法には、スタッコ吹付工事のあと何も手を加えない「吹き放し仕上げ」と、吹き付けたスタッコの凹凸を固まらないうちにローラーで押さえつけて潰す「凸部処理仕上げ」があります。

 

スタッコ仕上げ外壁で起きやすい劣化症状

スタッコ仕上げは、その凹凸の高さゆえにスタッコ独特の劣化症状を引き起こすことがあります。
また、塗り壁仕上げの宿命とも言える剥がれやひび割れも対策しておかなければなりません。

隙間に入り込んで落ちない汚れ


    表面に多くの凹凸を持つスタッコは、凹凸の間に汚れが溜まりやすい形状をしています。
    そのため、凹凸の奥や隙間に土埃や排気ガス、雨だれ、カビやコケなどの異物が入り込んで蓄積されていくと、スポンジや水洗いでは簡単に落とせない状態になってしまいます。

    外壁塗装の工程では塗装の前に高圧洗浄機の水圧で汚れを落とすので、スタッコ仕上げ外壁の汚れが気になってきたら外壁の点検を依頼して、汚れの除去も検討すると良いでしょう。

    塗膜の膨れ


      スタッコに膨れが生じる原因の多くは、施工不良によるものです。
      スタッコの特徴である凹凸は、汚れだけでなく空気も溜め込みやすい存在です。
      そのため弾性塗料などで表面から塗装すると、凹凸部分の隙間に残った空気が塗膜を押し上げて膨れさせることがあります。

      あるいは、弾性スタッコをサイディングボードなど断熱性が高い素材の上に施工してしまうと、外装材の熱が塗膜を膨れさせてしまいます。
      膨れてしまった塗膜は塗料が外壁を守れなくなってしまうため、耐用年数よりも先に劣化が生じてしまいます。

      スタッコに限らず、外壁材には種類ごとの適切な施工方法が存在します。
      スタッコの凹凸が多いという特徴を見据え、適切な施工方法を見抜けるような優良業者に依頼しておくことが大切です。

      剥がれ


        塗料は、耐用年数を過ぎた頃に耐久性が落ちて剥がれてくることもありますが、これはどのような塗料にも生じる正常な劣化です。
        しかし、施工時になんらかの手抜きや施工ミスがあると、施工から数カ月で剥がれてくることがあり、耐用年数を待たずに劣化してしまいます。

        スタッコが剥がれる原因は、主に塗料の密着不足によるものです。
        塗料の密着不足は、下塗り材との相性が悪いときに起こります。

        例えば、過去に油性塗料が塗られた外壁等はモルタルが密着しにくいため、塗装してもすぐに剥がれてしまうことがあります。
        あるいは相性がいい下塗り材を使っていても、下塗り材が下地のモルタルに吸収されてしまい、上塗り材を密着させられないこともあります。

        外壁塗装においては、塗装作業以上に塗装前に適切な下地処理を行うことが、塗装の耐久性を長持ちさせるためにも非常に重要視されています。
        スタッコ仕上げの場合も、剥がれないように下地処理をしっかり行える業者を探すことが大切です。

        ひび割れ


          スタッコなどの塗り壁仕上げは、ひび割れが起きやすい外壁です。
          そのためスタッコ仕上げの施工では、完成時にひび割れが生じないようにすることが鉄則です。
          しかし施工から数年経つと、地震の揺れやわずかな振動が外壁にダメージとなって蓄積され、徐々に細いひび(ヘアクラック)が走るようになります。
          場合によっては深いひび割れの「構造クラック」が生じることもあります。

          基本的にスタッコ仕上げ外壁の内部には防水シートが敷かれているので、ひび割れが生じたからといってすぐに雨水が外壁内部に浸水することはありません。
          しかし年月が経ち、防水シート自体の耐久性が落ちてしまうと、雨水の浸水を防げなくなってしまいます。

          スタッコ外壁にひび割れが起きているときは、塗装する前にひび割れ箇所を削り取り、コーキングやセメントで埋める作業が加わります。

          合わせてチェック


          外壁のクラックについてはこちらからご覧いただけます。

          ▶▶外壁のひび割れの原因は?補修の必要性やメンテナンス方法について

           

          スタッコを再塗装するときの注意点

          スタッコ外壁の耐用年数は約10年と言われているため、約10年経った頃には点検、または再塗装リフォームが必要となってきます。
          しかし、スタッコ仕上げの塗り替えは他の外壁にはない注意点があります。
          ここではどのような注意点が存在するのかをご説明いたします。

          スタッコは再塗装に多くの塗料を消費する



          通常、凹凸が何もないつるつるした面と、凹凸やしわが多い面を塗装するときでは、前者のほうが作業効率は圧倒的に楽であることは容易に想像できるかと思います。
          つまり凹凸が激しく、その隙間までしっかり塗装で埋めなくてはならないスタッコは、他の外壁に比べると入念に塗装しなければならないのです。
          そのため、スタッコ仕上げに必要な塗料は他の外壁の約3倍と言われています。

          ●塗装前の入念な下準備も必要

          スタッコの表面には、劣化した成分が粉状になって付着していることがあります。
          この粉を残したまま塗装すると、後から塗る塗料が外壁に密着できないため、塗装の前に凹凸内部の他の汚れと一緒に、高圧洗浄作業で徹底的に粉を落としておかなければなりません。

          塗料を薄めすぎる悪徳業者に注意



          粘り気のある硬い塗料よりも、水に近いサラサラの塗料のほうが凹凸の隙間まで入り込むため、塗りやすさが増します。
          悪徳業者は塗料代と作業時間を節約するために、わざと多めに薄めた塗料で塗装して、あたかも他の業者よりも作業が早く行えたかのように演出することがあります。
          ところが外壁の保護という重要な役目を持つ塗料は、絵の具や洗剤のように自由に薄めるわけにはいきません。
          そのため各塗料には、品質を落とさないための希釈率の基準がメーカーによって定められています。
          悪徳業者が希釈率以上に薄めて塗装した外壁が、本来の耐用年数まで耐久性を維持できないことは言うまでもありません
          悪徳業者の手口に引っかからないように、「スタッコ仕上げの外壁なので、多くの塗料が必要です」と初めから正直に教えてくれる優良業者を探しましょう。

           

          最後に

          独自の重厚感と装飾性を持つスタッコ仕上げの外壁は、お住まいの外観をおしゃれに演出してくれる頼もしい存在です。
          しかし、どのような外壁もいつかは塗替えの時期を迎えますので、スタッコの意匠性を長持ちさせるためには10年後の外壁塗装工事を常に視野に入れておかなければなりません。
          再塗装時に多くの塗料を使うこと、下地処理と塗装作業に丁寧さを要することの2点を把握して、適切なプランを考えてくれる優良業者を見つけていただければと思います。

          弊社では、お住まいの状況に合わせた塗装プランのご提案しております。
          お住まいの状況は環境によって大きく変わります。
          だからこそ、プロである私たちがお住まいごと、お客様ごとに最適な塗料・プランをしっかり検討いたします。
          もちろん、お住まいの状況を確認したいという方もご相談ください。
          ▶▶お問い合わせはこちらから

          また弊社の大切にしていることとして、塗装後もキレイを保つことです。
          「毎年点検」として、毎年お住まいの外壁塗装の状況を確認させていただいております。
          毎年点検することで、前回の点検時との違いや、北九州市に多い雨漏りなどの漏水トラブルが起こっていないかなど、細かに点検しお伝えいたします。

          顔を合わせる機会が増えることで、お客様にとって住まいに関するお悩みやお困りごとを『気軽に、安心して相談できる』会社を目指しています。

          ▶▶お住まいの状態を一度確認して見ませんか?無料見積もりはこちらから

          この記事を書いた人

          代表取締役 戸髙 勇樹

          保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者

          業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。

          出身地:北九州市小倉北区

          コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
          塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

           

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