2024/02/07
外壁塗装のタイミングは約10年前後と言われていますが、これはその頃に外壁塗装を検討する症状が多くのお住まいで現れる傾向にあるためです。
しかし近年は塗料や外壁材が高性能になってきていることもあり、必ずしも外壁塗装のタイミングが10年前後とは限らないことが多くなってきました。
それではどのタイミングで外壁塗装をすればいいのか判断しかねる、と悩まれる方も少なくないかと思います。
今回は塗り替えを行うタイミングやポイントについて詳しくご説明していきます。
外壁塗装に適した時期
外壁・屋根塗装のタイミングは様々ですが、重要なのは深刻な劣化を見逃して建物の寿命を縮めてしまう前に外壁塗装、屋根塗装を済ませてしまうことです。
業者選びや見積りで悩み過ぎてタイミングを逃してしまわないように、塗装が必要になるタイミングについてご説明していきます。
●●外壁・屋根が劣化したとき
外壁材の凹みや浮き、屋根や外壁からの雨漏り、塗料の異変などが見られたら、外壁や屋根のメンテナンスを行うべきタイミングと言えます。
早めにメンテナンスを行うことで、これらの劣化の進行を防ぐだけでなく、大掛かりな工事費用の発生も防ぐことができます。
●塗料の異変は塗り替えが必要なサイン
塗料の劣化を示す代表的な塗膜劣化現象として、「チョーキング現象」があります。
チョーキング現象とは、塗料に含まれる顔料が紫外線などのダメージによってチョークの粉ようになって外壁表面に付着するようになることです。
外壁表面に触れたとき塗料と同じ色の粉が手に付着したら、チョーキング現象が起きている状態です。
またそれまで何も異変が起きていなかったのに、カビが発生するようになったり汚れが水洗いでも落とせなくなったりしたときも、防水効果などが低下している恐れがあるため、一度業者に点検を依頼することをおすすめいたします。
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チョーキング現象などの劣化症状についてはこちらからご覧いただけます。
▶▶最適な時期はいつ?外壁塗装のタイミング
●●業者の手が空いているとき
外壁塗装業者の繁忙期を避けて、打ち合わせや工事が行いやすい時期に工事を進めておくのもひとつの手です。
繁忙期に入るとなかなか業者の予約が取れず、予約が取れても施工日まで1~2カ月待たされてしまう場合もあります。
実施時期がずるずるとずれてしまうと重大な劣化が進行してしまい、最初の見積りにその劣化の補修工事が追加されてしまう恐れもあります。
業者の繁忙期を把握しておき、予約が取りやすい時期に先回りして行動を起こすことが大切です。
●●気候が安定しているとき
屋外で行われる外壁・屋根塗装は、どうしても気象条件に左右されてしまうものです。
雨や強風、積雪などで工事が中断されることも決して珍しくはなく、工期が長引いた分、養生や足場に家や窓が囲まれた状態に耐え続けなくてはなりません。
そのような事態を避けるためにも、塗装が行いやすい気候が安定した春や秋などの時期を目安にすることもスムーズに工事を終わらせるためのテクニックのひとつです。
外壁・屋根が劣化する前に外壁塗装をするために
外壁や屋根が経年劣化しきった頃に塗装を行っても、外壁・屋根材そのものの補修を行わなければならず、塗装をしても効果が得られなくなってしまいます。
壁材の張替えや屋根の葺き替えなど大掛かりな外装リフォームが必要になる前に、塗料自体のメンテナンスを済ませておきましょう。
●●塗料には耐用年数がある
まず前提として、外壁・屋根に塗られた塗料には「耐用年数」というものがあります。
耐用年数が長い塗料ほど雨や紫外線に強く、チョーキング現象などの塗膜劣化も起こりにくくなりますが、施工価格が高くなることも注意点として押さえておく必要があります。
●グレードによって異なる塗料の耐用年数
現在、住宅の外壁と屋根塗装で主に使われている塗料は、耐用年数が約10~12年とされるシリコン塗料です。
部位や外壁材の種類によっては、耐用年数8~10年前後のひび割れ(クラック)に強いウレタン塗料や、約15~20年持つとされる高性能のフッ素塗料が使われています。
また、断熱塗料や光触媒塗料などの機能性塗料はプラスアルファの効果を持つだけでなく、耐用年数も長くなります。
なお、最もグレードが低いアクリル塗料は耐用年数が約5~8年と短く、紫外線に弱いなどのデメリットがあることから、外壁や屋根塗装で使われることは少なくなりました。
しかし価格の安さから、小さな木部や雨の当たらない軒天などで必要性に応じて使われることもあります。
●前回の塗装で使われた塗料を調べる方法
お住まいの外装に使われている塗料は、前回の塗装時に施工会社から渡された見積書や工事仕様書から調べることができます。
もしこれらの資料が手元にないというときは、外壁塗装業者に劣化診断を依頼し、劣化の進行度などから次回の塗装時期を導き出してもらうのもひとつの方法です。
合わせてチェック
塗料の耐用年数についてはこちらからご覧いただけます。
▶▶どうやって決める?塗料の値段と選び方
●●劣化が起きる前のメンテナンスが肝心
外壁塗装が完全に劣化してしまうと外壁材や屋根材の本体にダメージが進行してしまい、外装材を交換しなければなりません。
しかし外壁材や屋根材を交換するとなると、塗装の約2~5倍の工事費用を用意する必要があります。
またコーキングのひび割れや、雨樋など付帯部の劣化を放置することも外装材を傷める原因になってしまいます。
外壁材・屋根材の劣化よりも前に塗り直しを行うこと、さらに、再塗装が必要になる前に軽微なメンテナンスを行うことが構造劣化などの最悪の事態を防ぐためにも大切です。
業者の手が空いているときに外壁塗装をするために
塗料が耐用年数を迎えてしまう前にスムーズに塗り替えを済ませてしまいたいときは、業者の繁忙期を避けてメンテナンスや見積りを依頼する方法がおすすめです。
依頼を検討している業者にすぐにスケジュールを確保してもらえるように、外壁塗装業界の繁忙期と閑散期についてご説明していきます。
●●外壁塗装業者の繁忙期とは
外壁塗装は、基本的にはオールシーズン行うことができます。
その中でも外壁塗装業者が最も忙しくなるのが年末の駆け込み需要や、春と秋など気候が安定している、いわゆる「塗装のベストシーズン」と呼ばれる時期です。
年末年始や気候が安定している時期は多くの人が外壁塗装を済ませようとするため、施工予約が取りにくくなってしまいます。
特に、1日1棟しか対応できない少数精鋭の専門業者などは、職人の腕がいいほど工事依頼も殺到するため、繁忙期には2カ月先まで予約が埋まっているということもあり得ます。
●●イレギュラーな需要にも注意
突然の災害による建物被害や国や自治体のルール変更が起きると、季節や気候条件に関係なく外壁塗装業者への依頼が殺到します。
イレギュラーな事態に陥って業者の予約が取れず慌てないためにも、前述した通り定期的なメンテナンスを心がけておくことが肝心です。
●災害発生後は補修依頼が急増する
台風通過後は雨戸に物がぶつかって傷ついたり、屋根瓦が剥がれて割れたり、太陽光パネル設置部分から雨漏りが起きたりすることがあります。
そのため、台風シーズンにはこのような被害の報告がリフォーム業者や外装工事会社には相次いで届きます。
また、例年であれば台風や積雪の被害を受けないエリアが異常気象に見舞われると、外装設備が想定量以上のダメージに耐えきれず積雪の重みでカーポートが破損したり、雨樋が折れたりすることがあります。
このように災害発生後は地域一帯で補修工事の需要が高まり、外壁塗装業者側も過去に施工した家や新規の相談などで駆け回らなくてはなりません。
そういった状況の中で新規工事を依頼しても予約が取りづらく、人気の業者であれば工事が1~2カ月後になることも考えられるため注意が必要です。
●国や自治体のルール変更
大型補助金や減税制度の締め切り間近には、期間内にリフォーム工事を済ませようとする人からの依頼が工事会社に殺到するようになります。
例えば消費税の増税が決定した直後は、新築工事やリフォーム工事を増税前に済ませようとする人が続出したため、各地で大工さんや塗装業者の予約が数カ月先まで取れなくなっていました。
普段何気なく生活しているとこのようなルール変更の情報を手に入れるのは難しいものです。
お住まいのリフォームとルール変更のタイミングが重ならないよう、リフォームのスケジュールは早めに考えておきましょう。
気候に合わせて外壁塗装をするために
外壁塗装を実施するにあたって意識しておきたいのが、工事を行うときの気候です。
気候や天候が外壁塗装に大きく影響する理由は、外壁塗装用の塗料の性質にあります。以下ではその内容について詳しくご説明していきます。
●●塗料には使用条件がある
外壁用の塗料は、以下の条件では使用ができません。
・雨が降っているとき
・湿度が80~85%以上のとき
・気温が5度以下のとき
塗料に雨が混入すると硬化が阻害され不完全な塗膜ができたり、表面に雨のあとが斑点状に残ったりして耐久性も見た目も落ちてしまいます。
また水滴だけでなく、空気中に含まれる湿度も多すぎると塗料に悪影響を及ぼします。
さらに、施工環境の温度が低いと塗料の伸びが悪くなり品質の低下にも繋がることから、多くの塗料メーカーは気温5度以下では塗料の使用を禁止しています。
●露と長期間の降雪は塗装が行えなくなる
通常の雨であれば長くても2~3日以内には止むため、大幅に工事期間が延長するまでにはなりません。
しかし雨が何日も続きやすい梅雨は、外壁塗装の予定を立てにくくなってしまいます。
また、雨だけでなく雪も塗料の硬化を阻害しますが、雪が積もると雨以上に厄介になることもあります。
足場や建物の周りに積もった雪で足元が悪くなり作業に支障をきたすことから、雪が解けるまでは作業が再開できません。
そのため、冬場は常に雪が降り続ける積雪地域では春になるまで外壁塗装工事自体が行えないこともあるため、本格的な冬を迎える前に外壁の点検を済ませておく必要があります。
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塗装可能な気象条件についてはこちらからご覧いただけます。
▶▶冬でも可能?冬に行う塗装工事メリット・デメリット
●●お住まいの地域の気候を知っておく
気候や季節ごとの暮らし方には、地域によって様々な特徴があります。
例えば前述したように、積雪量が多い北海道や日本海側などの積雪エリアでは、雪の影響で工事が行えなくなる期間が存在します。
あるいは冬場に雪が降らない地域でも、夏場は猛暑日になりやすく、作業を行える時間が限られ工事期間が長くなるケースも考えられます。
また沿岸部の地域などでは、塩害で塗料の劣化が早くなるため沿岸から離れた地域に比べると鉄部がサビやすく、塗料の劣化状況も平均値よりも若干早くなります。
同じ築年数の家でも地域の気候特性によって劣化症状には違いがあるため、お住まいの地域の気候の特徴を基礎知識として押さえておくことも大切です。
最後に
外壁や屋根を長持ちさせるために最も大切なことは、劣化する前の早い段階で優良業者に点検してもらうことです。
塗料が劣化するタイミングを事前に把握しておき、業者にアフターフォローまでお願いしていつでも点検を依頼できる状態にすることによって、理想的な塗装サイクルを手に入れることができます。
塗り替えをご検討の際は、今回ご説明した内容をぜひご参考にされてみて下さい。
弊社では、お住まいの状況に合わせた塗装プランのご提案しております。
お住まいの状況は環境によって大きく変わります。
だからこそ、プロである私たちがお住まいごと、お客様ごとに最適な塗料・プランをしっかり検討いたします。
もちろん、お住まいの状況を確認したいという方もご相談ください。
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また弊社の大切にしていることとして、塗装後もキレイを保つことです。
「毎年点検」として、毎年お住まいの外壁塗装の状況を確認させていただいております。
毎年点検することで、前回の点検時との違いや、北九州市に多い雨漏りなどの漏水トラブルが起こっていないかなど、細かに点検しお伝えいたします。
顔を合わせる機会が増えることで、お客様にとって住まいに関するお悩みやお困りごとを『気軽に、安心して相談できる』会社を目指しています。
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この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。