2024/02/01
電化製品等を買うと必ずついてくる「保証」。
保証があることで、購入後に故障やトラブルが起こっても交換または修理をしてもらうことができたりと、安心感が長く続きます。
家電製品のような「モノ」ではありませんが、外壁塗装にもきちんと保証がついています。
外壁塗装のリフォーム工事は、数十万円から百万円以上にもなる非常に高額な工事なので、施工完了後の保証もしっかりと確認しておく必要があります。
しかし外壁塗装の保証は、外壁塗装業者や入っている団体によって様々なものがある上に、保証対象や保証期間もばらばらです。
保証期間ももちろん長い方が良いのですが、「塗装工事完了後、どのような不具合が出たら保証対象としてくれるのか」という保証の内容も大変重要です。
今回は外壁塗装の保証とはどのようなものなのか、気をつけるべきポイント等を詳しくご説明していきます。
外壁塗装における「保証」とは
まず以下では、外壁塗装ではどのような保証の種類があるのかをご説明していきます。
●●自社保証
外壁塗装の工事を行った業者が自ら保証するタイプの保証です。独自保証、オリジナル保証などと呼ぶ業者もいます。
自社保証というのは、悪いものも良いものもあるため判断しづらいという面があります。
本当にお客様のことを考えた保証を行っており、定期的に外壁の様子を見に来てくれたり、小さい部分の補修がないか等を聞いてくれたりする業者であれば心配はないかと思いますが、受注を取りたい一心で中身のない自社保証をひたすらに勧めてくる業者も残念ながら多く存在します。
20年保証、15年保証など、魅力的な保証期間を提示してくるのにもかかわらず、保証内容がないものと同じという保証もあるため注意が必要です。
●どの部分を保証するか、どういう状態を保証するのかを確認
あまり保証をする気がないのにもかかわらず「保証します!安心です!」とアピールしてくる業者は後を絶ちません。
外壁塗装の保証で重要なのは、「どの部分を保証してくれるのか」と「塗装のどういう状態を保証してくれるのか」ということになります。
下記の表は一例ですが、契約業者がどの部分まで保証してくれるのかを必ず確認することが大切です。
どの部分を保証してくれるか? | 外壁部分(屋根塗装なら屋根部分)、木部、鉄部 |
どういう状態を保証してくれるか? | 塗膜の剥がれ(塗膜剥離)、膨れ、変色 |
何年間保証してくれるか? | 1年、5年、10年、15年、20年、25年、30年 |
●変色などの色のトラブルは対象外の場合が多い
紫外線が当たり続ける外壁において、塗料の変色はどうしても避けられません。そのため、変色は対象外の場合が多いです。
●30年保証は現実的に考えにくい
20年、30年など超長期保証をつけてくる業者が中には存在します。20年、30年となると、メーカーの期待している耐久度を超えることになります。
これほどまでの超長期保証だと、保証を受けたい頃にはそもそもその会社がなくなっていたり、保証を受けるハードルが非常に高いため15年と言いながらも全く保証してもらえなかったりといったトラブルが起きないとも言い切れません。
全ての超長期保証をする業者が悪いという意味ではありませんが、優良業者ではない可能性はあります。
●保証対象内か対象外か契約前にしっかりと確認を
基本的に塗膜剥離に適用される保証ですが、その他にどのような塗装トラブルに対応してもらえるのか、契約前にきちんと業者に確認しておくことも重要です。
主なトラブルとしては、苔・藻の発生、色の変化、色あせ、ひび割れ(亀裂、ヘアークラック)、雨漏り、光沢がなくなるなどがあります。
●●業者が加盟している団体や組合の保証
外壁塗装業者はリフォーム団体や組合に加盟することで、そこの保証制度を利用することができます。
万が一、外壁塗装業者が倒産してしまったとしても、団体や組合の保証を代わりに受けることができるため消費者にとっては安全な制度です。
様々な団体があるので加盟している団体を確認し、そこの保証が受けられるのかどうかを聞いておくことも大切です。
組合・団体の保証は基本的に、外壁塗装業者の施工内容をしっかりとチェックします。
そのため現場の業者は変なことはできず、しっかりとした施工ができているかどうかを見た上で保証書を発行してくれるのです。
保証で勘違いしたくないのは、とにかく保証をたくさんつけるということではなく、そもそも保証がいらない高品質な施工をしてもらうということが大事だと思いますので、
第三者の団体がチェックしてくれるというのは非常に安心感のある制度と言えますです。
●●塗料メーカー保証
メーカー保証とは、その塗料を使って不具合が出た場合にメーカーが塗り直しなどを保証する制度です。
たとえば自動車業界では、リコールがあれば無料で修理するのが当たり前ですが、塗料業界ではそのような保証はつかないのが一般的でした。
メーカーが工事の保証をできなかった理由は、塗料として完璧な商品でも、塗る業者がミスや手抜きをしたことによって塗料の性能が発揮されないケースもあるからです。
最近では「認定施工店制度」があり、メーカーも業者を審査するようになりました。そして信頼できる業者に施工してもらうことで、メーカー保証が可能になりました。
●●塗料別・部分別での保証年数の目安
塗料や塗装部分による保証年数の目安はおよそ以下のようになります。
ただ施工業者によってばらつきがあったり、そもそも保証をしないところもあったりするので、あくまで参考程度としてください。
品目 | 保証年数の目安 |
ウレタン樹脂塗料 | 5~6年 |
シリコン樹脂塗料 | 7~8年 |
フッ素塗料 | 7~10年 |
断熱塗料 | 7~8年 |
光触媒塗料 | 7~10年 |
タイル補修 | 3~5年 |
シーリング補修 | 1~5年 |
防水工事 | 10年 |
木部・鉄部 | 1~5年 |
基本的に塗料の期待耐久年数に比例しています。
外壁塗装の保証が使えない場合
外壁塗装工事の保証には、知らないと損をする可能性のあるリスクが存在します。
そのリスクをしっかりと理解した上で業者選びを行うことが大切です。以下では補償が使えない場合について詳しくご説明してい行きます。
●●塗装業者が倒産した場合
一般的に塗装工事を行った業者が倒産してしまった場合、工事保証は使えなくなるケースが多いです。
そのため、塗装工事で損をしないよう、業者が倒産してしまっても工事の保証がされるリスク対策が必要と言えます。
●リフォーム瑕疵保険など第三者保険を活用する
リフォーム瑕疵保険は、工事をした塗装業者とは別の第三者機構が工事を保証してくれる制度です。
塗り替え後、住宅に不具合が見つかったものの塗装業者がその間に倒産してしまった場合、第三者機構である保険法人が不具合を直すための保険金を補填してくれます。
●外壁塗装の全国組織に加盟している等、倒産後も保証をしてくれる体制を整えている業者を選ぶ
塗装業者が全国統一基準の組織に加盟している場合、塗装業者が倒産してしまってもその保証を引き続き組織の本部が受け持つ場合があります。
●●免責事項
多くの塗装業者は「このような場合は保証対象外です」という事項を、あらかじめ請負契約書に記載しています。
そのことを「免責事項」と言います。この免責事項をしっかりと把握しておくことがリスク対策になります。
以下はほとんどの場合に保証を受けられない免責事項についてまとめたものです。
施工完了後に起こった事が以下の原因の場合、だいたいの保証制度で保証が受けられません。
- 地震、噴火、洪水、津波、台風、暴風、竜巻、豪雨、地盤沈下などの自然現象が原因の場合
- 火災、爆発、落雷、などの外部要因が原因の場合
- 戦争、内乱、労働争議、暴動、騒擾(そうじょう)などが原因の場合
- 保証対象部位以外の損傷
- 工事請負業者以外の作業が原因の場合
- 家の所有者の不適切な使用方法等が原因の場合
- 施主の指示が原因の場合
- 施主が使ってと頼んだ資材の場合
- 建物の構造上の欠陥による場合
- 業者以外が原因の場合(虫・ネズミなどの動物など)
火災や天災等は予測がしにくいため、心配な方は火災保険に加入しておくことをおすすめいたします。
また不具合が出た場合はすぐに工事を依頼した業者へ連絡しましょう。
小さな不具合だからと自分で補修したり、放置したことによって悪化した場合は保証の対象外となってしまう可能性があります。
保証と合わせて確認!塗装業者を見極めるポイント
外壁塗装はお住まいをより良い状態で長く保つためには欠かせないものです。その際には保証という重要な部分をしっかりと確認しておく必要があります。
しかし、そもそも保証やリスク対策を考えることは言わば最終手段であり、良い業者に出会って適切な塗装工事をしてもらい、安心して保証期間中フォローをしてもらうのが最良です。
そのために優良業者を見極めるためのポイントも合わせてご説明いたします。
●●見積書・契約書の内容は細かく確認をする
業者選びをする際注意深く見ていただきたいのは「見積書」と「契約書」です。
主にチェックすべきポイントは以下のとおりです。
【見積書】
・材料費と工事費に分けて金額が出されているか
・使用する塗料の商品名まで記載されているか
・施工する外壁や屋根の面積が算出されているか
・使用する塗料の缶数が記載されているか
【契約書】
・工事期間が不明確であったり、未記入であったりしないか
・工事金額に間違いはないか
・支払い方法に納得をしているか(前金で全て支払うことはほとんどありません。通常、前金・完工金等に分けて支払いが行われます。)
上記のような内容が守られていない業者と契約するのはリスクが高いと言えます。
トラブルになった際の「言った」「言わない」を回避するためにも、詳細に書面で残しておくことも重要です。
合わせてチェック
業者選びのポイントについてはこちらからご覧いただけます。
▶▶知っておくことで回避!悪徳業者の特徴・手口
▶▶北九州市の外壁塗装相場!優れた専門店の特徴と料金について詳しく解説
▶▶北九州市おすすめ外壁塗装業者!信頼できる選び方&口コミ人気ランキング
●●施工事例や実際に工事をした人の感想を見る
業者を選ぶ際の手立ての一つとして、施工事例や実際に工事をした人の感想を見るというのもおすすめです。
塗装工事は「半製品」であり、壁や屋根に塗って初めて完成します。
他の製品のように完成品を手に取って見ることができないため、経験した人の感想を参考にするのは大変有益と言えます。
最後に
以上のように、工事後も安心して長く住み続けるためにも保証の内容はしっかりと確認し、把握しておくことが大切です。
数ある業者の中から安心して工事を任せられるところを選ぶのは難しく感じられるかもしれませんが、今日ご紹介した内容などをしっかりと行っている業者に絞っていくと、
自ずと信頼に足る業者が見つかるのではないかと思います。
ぜひ業者選びのご参考にされてみて下さい。
弊社では、お住まいの状況に合わせた塗装プランのご提案しております。
お住まいの状況は環境によって大きく変わります。
だからこそ、プロである私たちがお住まいごと、お客様ごとに最適な塗料・プランをしっかり検討いたします。
もちろん、お住まいの状況を確認したいという方もご相談ください。
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また弊社の大切にしていることとして、塗装後もキレイを保つことです。
「毎年点検」として、毎年お住まいの外壁塗装の状況を確認させていただいております。
毎年点検することで、前回の点検時との違いや、北九州市に多い雨漏りなどの漏水トラブルが起こっていないかなど、細かに点検しお伝えいたします。
顔を合わせる機会が増えることで、お客様にとって住まいに関するお悩みやお困りごとを『気軽に、安心して相談できる』会社を目指しています。
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この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。