2025/03/18
コーキングとは、建物に気密性や防水性を持たせるために行う作業です。外壁や屋根など、建物のさまざまな場所で用いられます。しかし、コーキングには「先打ち」と「後打ち」と2種類あります。
先打ちの場合は塗装前にコーキングしますが、後打ちでは塗装後にコーキングするのが特徴です。一般的には先打ちで施工するケースが多いものの、場合によっては後打ちで行わなくてはいけないケースもあります。
順番を間違ってしまうと、次のようなことが起こるかもしれません。
- コーキングの効果がなくなってしまう
- 建物全体が劣化してしまう
- 無駄な補修が発生する
コーキングをしたのにもかかわらず、無駄な費用や手間がかかってしまっては意味がありません。コーキングの効果を発揮させて、無駄な費用をかけずに建物を長持ちさせるには、適切な順番で施工することが大事です。
今回のお役立ちブログでは、塗装のプロがコーキングの基本的な役割を話しながら、先打ちと後打ちのメリット・デメリットや、選び方について見ていきます。
コーキングは快適な生活を送る上で重要!建物を守ってくれる理由とは?
コーキングとは、建物の耐久性と快適性を確保するために行う作業です。主に建物の継ぎ目や目地部分に施工され、雨水の浸入や外気の流入を防ぐことで防水性や気密性を実現させます。結果、建物の長寿命化や冷暖房効率の向上につながるため、快適な生活を送る上で必須の作業だといえるでしょう。
●●コーキングの先打ちとは?
先打ちの場合、古いコーキングを撤去し入念に清掃します。その後、プライマーを塗布し、新しいコーキング材を付けて塗装を行うのが流れです。塗装前にコーキングを付けるため「先打ち」と呼ばれます。
この工程により、コーキング材と基材との密着が確実になり、後の塗膜のひび割れや劣化を防止する効果が期待できます。また、プライマーの塗布によって表面の汚れや油分が完全に除去され、コーキング材の定着力が向上します。
最適な施工条件を整えることで、長期間にわたる防水性・気密性の維持が可能となり、建物全体の耐久性が大幅にアップします。
●●コーキングの後打ちとは?
一方、後打ちの場合は最初に塗装して、その後コーキング材を付けるのが流れです。塗装後にコーキングを付けるため「後打ち」と呼ばれます。
後打ちは、塗装済みの状態で施工するため、塗膜の美観を損なわずに作業が進められるという特徴があります。既存の塗膜に直接コーキング材を付けることで、施工時間の短縮や作業の効率化が図れるメリットがありますが、塗装面の十分な清掃や下地の状態確認が不十分だと接着不良による隙間が生じるリスクも伴います。
適切な道具と施工条件の下で実施することが、耐久性の向上とコスト削減に直結する重要なポイントとなります。
コーキングの先打ちにはメリット・デメリットがある!施工時のポイントも見てみよう!
ここからは、コーキングの先打ちについて詳しく見てみましょう。次の3つを中心にお話しします。
- 先打ちのメリット
- 先打ちのデメリット
- 施工時のポイント
それぞれ詳しく見てみましょう。
●●先打ちのメリット
先打ちのメリットは、コーキングが塗膜によってコーティングされることで、紫外線から保護される点です。コーキング材の耐久性が向上し、長期にわたり性能の維持が期待できます。構造体との接着力も高いため、防水性を確保しやすいでしょう。
●●先打ちのデメリット
コーキングの上に塗料を塗るため、施された塗膜が割れやすいでしょう。コーキングと塗料との相性が悪いと、施工部分のひび割れや汚れが目立ってしまいます。また、艶消しの塗料が使えないのも欠点です。
●●施工時のポイント
先打ちをする場合、コーキングと塗料の色の組み合わせに気をつけた方が良いでしょう。色の組み合わせによって、先打ちした箇所の塗膜が割れた際の、見え方が変わってくるためです。通常の施工よりもコストが膨らむケースもありますが、美観を損ないたくない方は意識した方が良いでしょう。
コーキングの後打ちもメリット・デメリットがある!施工時のポイントとは?
後打ちの特徴についても見てみましょう。ここでも、次の3つを中心にお話しします。
- 先打ちのメリット
- 先打ちのデメリット
- 施工時のポイント
それぞれ詳しく見てみましょう。
●●後打ちのメリット
後打ちのメリットは、コーキングした箇所の塗膜の割れを心配しなくて良いことです。コーキングの下に塗ってあるため、塗膜の割れが目立つことはありません。
●●後打ちのデメリット
先打ちと比較して、コーキングの劣化が早く進んでしまいます。コーキングの上に塗料が塗られておらず、紫外線からのダメージを受けやすいためです。先打ちと比べてコーキングの打ち替えをする回数が増えるため、ランニングコストが膨れるかもしれません。
●●施工時のポイント
既存のコーキング材を完全に除去し、接着面の清掃を徹底することが重要です。ほこり、油分、水分は接着不良の原因となるため、入念に取り除いた方が良いでしょう。施工時は気温が5〜35℃の範囲で行い、雨天や高湿度時を避けるのがポイントです。
コーキングの先打ちと後打ちを比較しよう!何が違う?
コーキングの先打ちと後打ちを比較してみましょう。次の3項目について比較します。
- 耐久性の違い
- コストの違い
- 補修方法の違い
どのような違いがあるのか見てみましょう。
●●耐久性の違い
コーキングの耐久性は先打ちと後打ちで異なります。先打ちは塗装と一体化した防水層を形成するため、8~12年の耐用年数が期待できます。紫外線や風雨からの保護効果も高いことが特徴です。
一方、後打ちは塗装面との密着性が比較的弱く、外気に直接さらされるため、耐用年数は5~8年です。
●●コストの違い
初期コストでは、先打ちが後打ちに比べて高くなる傾向にあります。施工の難易度や手間の違いが影響しているためです。
先打ちの場合、塗装工程を考慮しながらコーキングを打ち付けていく必要がある分、後打ちと比べると手間はかかってしまいます。結果、コストがかかってしまうのです。
●●補修方法の違い
後打ちの場合、劣化部分の除去と再施工が比較的容易で、部分的な補修も可能です。一方、先打ちでは補修時に仕上げ材の撤去が必要となる場合があるため、より慎重な対応が求められるでしょう。
とはいえ、いずれの場合も既存材料との相性や施工環境を考慮した適切な補修計画が重要であることは変わりません。
コーキングの先打ちと後打ちには使い分け方がある!何を気にすれば良い?
一般的な塗装工事では先打ちが推奨されます。将来的な塗膜の割れや剥離を見越した上で、何かしらの対策を行った方が良いでしょう。一方、クリヤー塗装の場合は後打ち一択です。先打ちを提案してくる業者だった場合は、依頼を見送った方が良いでしょう。
コーキングの打ち付け時は注意点が多い!気を付けるポイントは?
コーキング施工時は、いくつかの注意点があります。3つのことを中心に見てみましょう。
- 塗料選定の重要性
- 施工環境の管理
- 施工後のトラブル対策
何を意識すれば良いのか、参考にしてみてください。
●●塗料選定の重要性
コーキング材と塗料の相互性を十分に確認することが重要です。とくに先打ちでは、両者の相性が悪いと早期劣化や美観の低下を招く可能性があります。耐候性の高い塗料を塗布することで、美観を維持しやすくなるでしょう。
なお、塗料の選定は建物の用途や立地条件が重要です。たとえば、海岸部に位置する建物では塩害対策として、高い耐候性や耐塩害性を持つ塗料が必要になるでしょう。また、寒冷地では凍結融解による劣化を防ぐため、伸縮性の高い塗料が求められます。
近年では、環境負荷の低減という観点からVOC(揮発性有機化合物)の含有量が少ない材料や、リサイクル可能な材料の使用も見られます。環境性能と耐久性の両立が可能な塗料も多く見られるようになりました。よって、さまざまなことを考慮した上で塗料を選ぶことが大事です。
●●施工環境の管理
施工環境の管理においては、季節や時間帯による環境変化に注意を払う必要があります。夏の高温時は材料の硬化が進みますし、冬の低温時も硬化不良を起こす恐れがあるため、作業環境は大事です。
また、施工面の管理も徹底しなくてはいけません。下地に付着している油分やほこり、水分は接着不良の原因となるため、適切な下地処理と清掃を行う必要があります。
他に、施工後の養生期間の管理も忘れてはなりません。コーキングの機能は、硬化完了までの適切な養生によって発揮されます。養生期間中は、降雨や直射日光を避け、適切な環境を維持することが大切です。
●●施工後のトラブル対策
施工後のトラブルを防ぐには、定期メンテナンスが大事です。目視点検に加え、必要に応じて非破壊検査や赤外線検査などの診断を受けることで、劣化の早期発見が可能となるでしょう。
また、コーキングの劣化が見られた場合は補修計画を立てることも大事です。補修する箇所が複数ある場合は、劣化の進行度合いや建物の重要度を考慮し、優先順位を付けて実施すると良いでしょう。
他に、保証内容の確認も重要です。専門業者によっては、施工会社だけではなく塗料メーカーの保証を設けているケースもあります。塗料メーカーの保証があるメリットとしては、万が一、専門業者が倒産しても保証期間内であれば、塗料メーカーから保証を受けられることです。安心して長期保証を受けたい方に向いています。
コーキングの先打ち後打ちで迷っている方は北九州の専門業者「ベストホーム」にご相談ください!
コーキングの先打ちと後打ちで、お悩みではありませんか。一般的な塗装工事では先打ちが推奨されるものの、クリヤー塗装の場合は必ず後打ちで施工しなくてはいけません。また、建物の状態や使用する塗料によっても最適な工法は変わってきます。
北九州の外壁塗装専門店「ベストホーム」では、現地まで足を運び建物の状態を見た上で、お客様の建物の状態や要望を丁寧にヒアリングし、最適な工法をご提案することが可能です。当店の経験豊富な職人が、美しい仕上がりをお約束します。
コーキングでお悩みの方は、ぜひベストホームにご相談ください。無料診断も承っておりますので、遠慮なくお申し付けくださいませ。
【関連するYouTube動画】
どっちがいい?コーキング先打ち・後打ち
弊社では、お住まいの状況に合わせた塗装プランのご提案しております。お住まいの状況は環境によって大きく変わります。
だからこそ、プロである私たちがお住まいごと、お客様ごとに最適な塗料・プランをしっかり検討いたします。もちろん、お住まいの状況を確認したいという方もご相談ください。
▶▶お問い合わせはこちらから
また弊社の大切にしていることとして、塗装後もキレイを保つことです。「毎年点検」として、毎年お住まいの外壁塗装の状況を確認させていただいております。
毎年点検することで、前回の点検時との違いや、北九州市に多い雨漏りなどの漏水トラブルが起こっていないかなど、細かに点検しお伝えいたします。顔を合わせる機会が増えることで、お客様にとって住まいに関するお悩みやお困りごとを『気軽に、安心して相談できる』会社を目指しています。
▶▶お住まいの状態を一度確認して見ませんか?無料見積もりはこちらから
この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。
お気軽にご相談ください
▼▼屋根塗装・外壁塗装のお問い合わせ・お見積り(無料)はこちら▼▼
【ベストホーム株式会社(プロタイムズ小倉南店)】
〒803-0279 福岡県北九州市小倉南区徳吉南1-1-16
【TEL】0120-05-8127
【FAX】093-383-9226
【営業時間】9:00~18:00(大型連休除く)