2023/06/10
塗り替えのタイミングは新築から約10年と言われています。ただ、その中には塗り替え後5~7年で以前よりもボロボロになってしまうケースがあります。
今回は知識不足による塗装工事の失敗を未然に防ぐために「アスベスト」と「ノンアスベスト」の違いや、実際の事例、メンテナンス方法をご紹介します。
「アスベスト屋根」と「ノンアスベスト屋根」の違い
●●メリット
・優れた性質を複数持っている万能な物質
・その上強度が高いにも関わらず、簡単に入手できる
●〇デメリット
・鉱物由来の物質であり、吸い込んでしまうと人体に悪影響を及ぼす
●●メリット
・人体への影響に心配がない
●〇デメリット
・素材が弱いため塗り替えでのメンテナンスができない
・塗り替えで処置を行っても建物の寿命を延ばすことができない
・葺き替えやカバー工法でしか延命処置がとれないため、メンテナンス費用が高額になる
一般の方は見た目だけで見分けるのは難しいと思います。新築時の図面に材料名を記載しているはずなので、ご自身のご自宅の屋根材を1度ご確認ください。
ノンアスベスト屋根は簡単にまとめると「強度が下がり耐久性が乏しい代わりに、健康被害がない屋根材」です。世界的にアスベストの問題が大きくなってしまったために、耐久力の低いノンアスベスト屋根が普及したのは仕方がないかもしれませんが、それでもメンテナンスをして建物を長持ちさせなければなりません。
ノンアスベスト屋根の不具合事例
上記は実際に弊社へご相談・施工させていただいたお住まいの事例です。ノンアスベスト屋根はアスベスト屋根に比べると劣化スピードが非常に早く、高圧洗浄の水圧を強めてしまうだけでも割れてしまうほど脆い素材です。
「塗れますよ、今までも塗ってきたので」という業者様もいらっしゃると思いますが、塗ると実例のようにむしろ今よりも悪化してしまうかもしれないことを念頭に置いていただけますと幸いです。
ノンアスベスト屋根のメンテナンス方法
既存の屋根瓦を全撤去して新たに屋根を葺き替える施工方法。表面だけでなく下地も取り替えることができるので、建物の全体的な寿命が長くなります。費用はもっとも高価格なので、お住まいをご子息様・ご息女様に相続する場合におすすめのメンテナンス方法です。
既存の屋根瓦の上に新しい瓦を被せる施工方法。葺き替えは高価格であるため、カバー工法にすることで撤去費・施工費を抑える事ができます。ノンアスベスト屋根の中では最もコストパフォーマンスが高く、人気のメンテナンス方法です。
劣化のことなど全てお話した上でご希望により塗装でのメンテナンスを選択。基本的には塗装はおすすめしていませんが、先々でで手放す場合の応急処置にはコストを抑える事ができるため適してるといえます。
最後に
営業マンの中にも恥ずかしながら知識が身についておらず、不適切なご提案をしてしまうことがあります。今はインターネットが普及しているのでよく調べてみて、お見積りも1社ではなく3社ほどでご検討してみてください。
金額面の関係でどうしても葺き替えやカバー工法は難しい場合もあるかと思います。その中で最善を尽くすことも私たちの仕事だと思っていますので、ノンアスベスト屋根のメンテナンスにお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。